2 「むすばれる」


いかにも女の子らしい部屋で、少し意外だった。
変わっていないのは学習机と、それから――

正一「きっちゃん、懐かしいなあ」

キタキツネのぬいぐるみを見つけ、手に取る。

結「あーっ、ダメ!」

ハート型の頭に、つぶらな瞳。見間違えるはずもない。
きっちゃんは結にひったくられてしまった。

正一「何がダメなんだ?」
結「や、だって……この年になって昔のぬいぐるみとか持ってるなんて恥ずかしい……でしょ?」
正一「ううん、全然。俺なんておにぎりマンとかラッコちゃん、チワワくんにカメ太郎も持ってるぞ。まだまだある」
結「うっそ!? え? ぼ、ボクの気にしすぎ……かな」
正一「そーだよ。それに、女の子なんだから、堂々としてりゃいいんじゃないか」
結「……勘違いしてたくせに」
正一「それは悪かったって」

この調子じゃ、当分は言われそうだ。
ばつが悪くて頬をかいていると、視線に気付いた。
結がこちらを見つめている。

結「変わってないね、ショー兄ちゃん」
正一「結もな」

そう言うと結はムッとした。

結「女の子らしくなったでしょ?」

詰め寄られ、自然と視線は胸の谷間に吸い寄せられる。
年のわりに背は小さいままだが、そこは確実に膨らんでいるわけで。
昨日は上着を着てたから、分からなかった。

正一「お、おう……なったなった」

どうしてブラもつけずにTシャツ1枚なのか。
とにかく気恥ずかしくなって、急いで結から離れた。

結「もう! またバカにして」

あぶないあぶない。俺はイトコを相手に欲情するところだった。
つい昨日まで、男だと思ってた奴だぞ。

正一「バカにしてないって。ほんとだよ」

結の必死な顔に、こちらが慌ててしまう。

正一「可愛い顔してるし、手足も綺麗だし……」

いや、何を言ってるんだ俺は。
口にして恥ずかしくなって、顔が熱くなっていく。
いま鏡を見たら、真っ赤になった自分の顔が見られるだろう。

結「ほ、本当に? 本当にそう思う?」
正一「お……思う、よ」

詰め寄られ、上目遣いで見つめられ鼓動は高鳴るばかりだ。
何がどうなってるんだこれ。

正一「っ!?」

不意に唇を重ねられ、頭が真っ白になった。
ただ互いのそれを触れさせるだけのキス。
でもそれは、自分にとってははじめてで――

正一「え? え?」
結「……しちゃった。ファーストキス」
正一「お、俺も……そう、だよ。なんで俺に、こんな……」

混乱の極み。

正一「ええっ?」

おもむろに結に抱きしめられ、胸を押しつけられ驚いた。跳び上がりそうになった。

結「そんなのっ、決まってるじゃん。ショー兄のこと好きだからだよ……それ以外にないでしょ!?」
正一「や、でも……あの、えっと……いつから?」

しどろもどろになって、口から出た言葉は間の抜けた問いだった。

結「……ずっと前から。ショー兄が東京に帰って、それで……胸にぽっかり穴があいたみたいだったの。よくメールくれたでしょ? 保存して、何度も読み返してたんだよ?」

たしかに、そんなこともあったような。
結はしゅん、としてうつむいてしまった。

結「最近、くれなくなったけど……メールも電話も」
正一「それは、べ……勉強が忙しくなったからさ」
結「本当?」

そう言って顔を上げた結の目は、潤んでいた。
いたたまれなくなって、俺は結を抱きしめる。

正一「ごめんな、気付いてやれなくって」

結の頭を撫でてやる。
結は何度かこく、こくとうなずいた。

正一「?」

くい、と不意に袖を引かれ結の顔を見る。

結「じゃ、じゃあさ……勘違いしてたお詫び、して欲しい」
正一「痴漢まがいのことまでしちゃったもんな、いいよ。俺にできることなら」

とはいえ、マウンテンバイクが欲しいとか言い出したらどうしよう。
と、考えていると結がちら、ちらと部屋の片隅を見ているではないか。

正一「?」

そこにはベッドしかない。

結「その……して」
正一「え」
結「大人はみんな、してるんでしょ? だから、ボクとして欲しいの」

今度こそ、俺の勘違いだよな?

正一「何をして欲しいのか、言って貰わないと分からな……」
結「せ、せっくす!」

せっくす!
頭の中で、ごわんごわんと少女の声が鳴り響いた。

正一「バカを言いなさんな。そ、そそ、そういうのは大事な人とするもので……えっと」
結「何でもするって言った」

じと、と睨み付けられ、ああしまった、と思った。
パクパク、と陸にあがった魚のように口を開け閉めして、言葉を搾りだそうとする。
ところが結は強引にこちらを引っ張るではないか。
そして俺を、ベッド際に追い詰めた。

正一「い、痛いってやめたくなっても知らないからな!」
結「言わないもん」

誰に教わったのか、ベッドで横になる結。
上から覆い被さって、唇を重ねる。

正一(こんな時どうすればいいんだ? 俺、童貞だし……え、AVではどうしてたっけ……ええと)

パニクりながら、結の乳房をまさぐる。
シャツの上から乱暴に、撫で回す。

結「はぅ……っ」

ぴくん、と結の身体が跳ねて甘い吐息が漏れた。
と、自分の愚息が屹立していることに気付く。
今まで感じたことがないほどに、カチカチに硬くなっているのだ。
ごくり、と生唾を飲み込み結を見る。

正一「……!」

結の肩が、小刻みに震えている。
急速に頭が冷えていく。
ああそうか、結も怖いんだ。
だからこんなに、身体を強張らせて――

正一「ムリするな、結」

肩を、頭を優しく撫でる。

結「え?」
正一「初めてなんだろ? 怖いよな。分かるよ。だって、俺もだから」

恥ずかしくて、視線を外す。

正一「……セックス、したことないんだよ。だからどうしたらいいのか分からない」
結「ショー兄ちゃん……も? 本当に?」
正一「嘘ついてどうするんだ。恥ずかしながら童貞です。女の子と付き合ったこともないよ」

困り顔でそう言うと、結は視線を外してつぶやいた。

結「じゃあ……ボクがショー兄のはじめて、なんだね」
正一「痛くするかもしれないし、上手くできないかも。それでもいいか?」
結「うん。あの……ショー兄は嫌じゃない? ボクがはじめてで……その、ムリヤリしてって頼んでるから」

潤んだ瞳で見つめられ、いじらしい結の様子に怒張がいっそう硬くなる。
結の手を取り、そこを触らせた。

結「ひゃあ!?」
正一「どうだ」
結「す、すっごく……硬い」

ジッパーを引き下ろしてそれを取り出し、腹打ちしそうなほど勃起したそれを見せつける。
まじまじと男根を見つめながら、結がおずおずとそれを手に取る。

正一「おぅ……っ」
結「すっごく……熱い。硬くて、あぁ……ビクビクって跳ねてるよ?」
正一「結が可愛いからさ。その……言われたからじゃないぞ。結とセックスしたい、って……俺が感じてるから、こんなになっちゃってるんだ」
結「そうなの……?」

火照った顔をいっそう赤くさせて、結が怒張を見つめる。

結「ボクのここに、入るかな……んあぅん!」

ショートパンツの上から秘部に亀頭をあてがい、押しつけてみる。
背を仰け反らせ、ビクビクと敏感に反応する結。

正一「嫌ならやめてもいいんだぞ?」

結は首を振った。決して、意地悪で言ったつもりじゃない。
嫌がっているなら、無理強いしたくないからだ。

結「ふぅ、ふっ……ん、んんっ、あぁ」

額に優しくキスして、頬、唇、首筋、鎖骨と唇であとをつけていく。
自分の印を残すように。

正一「脱がしても、いいか?」
結「うん」

シャツを脱がせると、生の乳房が視界に飛び込んできた。
小柄な身体のわりには、大きなそれに怒張が反応する。

結「んっ……んん! ふぁぅ、くすぐったい……んっ!?」

優しく乳房に触れ、撫でさすり、揉む。

結「はぅん!? あぁ、くっ……そ、そこ弱いのっ」

おもむろに乳首を指でつまむと、結が甘い声を漏らした。
熱い吐息がこちらの顔にふきかかり、胸が高鳴る。

結「あっ、あぁ、ダメぇ、ショー兄ぃ……そこ、んんぅ!」

くぐもった声を漏らし、弓なりに身を仰け反らせる結。
乳首を舌の先で舐めてやったのだ。
結の顔を見ると、本当にダメじゃないのだと分かった。
嫌がっているわけではない。

結「ぬ、脱ぐよ?」

ショートパンツに手をかけようとしたところで、結が自分から言った。
そうして、その下にあった下着も脱ぎ去り、結は一糸まとわぬ姿になった。
女性の秘部を肉眼で見るのは初めてだ。
なにせAVではモザイクがかかっているから。
既に湿ったそこはサーモンピンクの綺麗な花弁で、ヒクヒクと収縮してこちらを誘っているかのようだ。

結「見つめちゃやだ……っ」
正一「ご、ごめん。初めてだったから」

もはや自分の身体の一部とは思えないほど硬く屹立したそれを、秘部にあてがう。
片手で結の腰のくびれを掴み、ずれないようにする。

結「はぅっ!? あぁぅ……本当にショー兄ぃのはじめてに、なっちゃうんだね……」

既に先走りの汁でヌルヌルになった亀頭を秘部に当てると、淫靡な水音が響いた。

正一「結にとってもはじめて、だろ?」

怒張の根元を持ち、ゆっくりと亀頭で膣口を押し開いていく。
結の目を見る。嫌がっているなら、やめてやりたいと思う。
そんな自分の気持ちを察したのか、結はうなずいて見せた。
両手で結の腰を持ち、自らの腰をゆっくり押し進めていく。

正一「お……おおっ!?」
結「はぅぅ、あ……あああ、あぁぁっ!!」

亀頭が肉ひだを掻き分け、入っていく。
温かいそこに包まれ、その感触に頭が真っ白になる。
味わったことのない激悦に、我を失いそうだ。

結「んあぁん、あっ……やぁん! んっ、んん!」

何かを通り過ぎた感触。
結の手が、こちらの腕をがっしり掴んでいる。
しまった、処女膜を破ったのか。

結「大丈夫、だよ? ショー兄ぃのおちんちんで、ボクの中……いっぱいにして?」

唇を重ね、腰をゆっくり進める。

結「ちゅっ、ちゅむ……ふぁぁ、ショー兄ぃ、ショー兄ぃぃ……んあぁ!」

そして男根が根元まで入った瞬間、奥に突き当たった。
子宮を突き上げる、とはこういうことを言うのだろう。

正一「し、締まるっ」

肉ひだに絡め取られ、根元を強烈に締め付けられて、今にも絶頂してしまいそうだ。

結「もっと動かしたいんでしょ? い、いいよ……ボクなら平気だから」

そうは言っても、痛いには違いないだろう。
今度は俺が首を振って、ゆっくり腰を動かしていく。

結「あっ、あああ……あぅぅ!」

全身を小刻みに震わせ、熱い吐息を漏らす結。

結「ひゃぅん!? んっ、ん〜〜〜っ!! おっぱい、だめぇ……!」

乳首に吸い付き、口の中で舐め転がしてやる。

結「あっあああ、あ〜っ! あぁ〜っ!? あっあぁ……おかしくなるぅ!」

目を閉じたまま身を痙攣させ、口の端からよだれすら垂らし喘ぐ結。
その様があまりに可愛くて、夢中になって乳首をしゃぶり立てた。
結が感じるたびに、膣内が収縮して肉棒を刺激する。

結「はぅっ、はぁぁ……はひ、んふぁぁ、はっ……ダメ、ダメダメぇ!」

すっかりとろけた顔になった結、その頭を撫でてやる。

正一「はぁ、はっ、結、俺もう、限界みたいだ」
結「せ、精子だすの?」

こく、とうなずいて見せる。

結「ショー兄ぃの精子、ボクの子宮にちょうだい……っ」

高まる射精感を抑えることなく、子宮を突き上げる。

結「はぅぅん! あぁぁっ! ボク、ボクっ……はじめてなのに、そんなぁ! おかしくなっちゃうよぉ! 頭が変になっちゃ……あぁぁ!?」
正一「結、俺も……俺もイキそうだ!」

柔らかい肉ひだにしごき上げられた怒張は限界の極みに達した。
絶頂の階段を駆け上がり、尿道から精液が噴き出しそうになる。
我慢して、腰を短く前後させていく。

結「ボクもっ、イクぅ……! イク! ショー兄ぃ、イッちゃ……あああ!? あっ、あああ! あぁぁん! あっ、あぁ!? あっ、ああ〜!!」

間一髪。奥歯を噛みしめ、肉棒を取り出した。
結の白いお腹の上を、白濁液が汚していく。

結「はぁっ、はぁぁ、はぁっ、え? ショー兄ぃ、どうして……」
正一「はぁ……はぁ、中に出したら、子供ができちゃうかもしれないからな」

射精する前に出してもその可能性はあるらしいけど、コンドームを持っていなかった。
今まで買ったこともない。

結「ボク、ショー兄ぃの子供なら……」

結の頭を撫でる。

正一「気持ちは嬉しいけどな、そういうのは結婚する相手じゃないとだめさ」
結「じゃあ、ショー兄と結婚する」

一途なその気持ちに応えたくて、また唇を重ねた。

結「ちゅる、ちゅむ……ふぁ、んんっ、ショー兄ぃ、大好き……んんっ」

俺みたいな奴の、どこがいいんだか。
そうして――



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