「カドゥケウスZ 2つの超執刀」



カドゥケウスZ 2つの超執刀
アトラス
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DS版をプレイし、余りに難しかった為にクリアーできませんでした。
その借りを返す為、Wii版を買いました。


※ 或る程度のネタバレを含んでいます。
  プレイされる予定のある方は閲覧を控えて頂いた方がいいかもしれません。


ということで、プチ・レビュー。

感想としては「惜しい!」
この言葉の意味するところは、
以下で感じ取って頂ければと思います。


・ジャンル

ゲームを開始しようとすると、
このような文字列が表示されます。

「医療アクションゲーム」

そう、ジャンルはアクションゲームだと思います。

ですが最近のゲームは要素が幾つも重なっているので
単純に「アクションゲーム」という風に
括れはしないのではないでしょうか。


・イントロダクション

プレイヤーは主人公の外科医・月森孝介となって
患者の身体に巣食う病魔と闘います。

(重要なのは病気と闘うゲームであって、
 患者を診るゲームではないという点)


・ゲームの流れ

このゲームの流れは非常に単純です。

ステージ制になっていまして、
たいてい1ステージごとに1人の患者を切る事になります。


アドベンチャーパート(キャラの立ち絵+文章)

手術要項の説明

手術(ゲーム部分)、成功すれば進める

スコア表示(点数が高いとランク表示されるが、それだけ)

アドベンチャーパート

次のステージへ


・ゲームとしての面白さ

患者のバイタルが0になってしまえば(たいてい)
ゲームオーバー。それまでに必要な処置を行わなければなりません。

使う手術器具は限られており、それをヌンチャクの
アナログスティック(8方向)で選択し素早く切り替えながら
処置していくことになります。

物語の展開としてムチャなものが多く、
未知のウィルスと戦ったり時限爆弾を解体したり
パズルをさせられたりします。
しかも、医療器具を使って。

その為、一度ゲームオーバーにならないと
要領が分からず「どうすれば患者を救えたのか」が
分からないのです。

ですが2度目からは自分でも驚くくらい処置が速くなり、
余裕でクリアーできたりします。
この「要領を得ること」が、このゲームの面白さではないでしょうか。

どうすれば患者を救えるのか、その方法を模索する。
もしそれが、このゲームのコンセプトならば
或る程度それは満たされているとも言えます。


・ナゼ、使えない

ゲームとして残念なのは、あるステージでは
バイタルが0になったらカウンターショック(除細動器・AEDに近いもの)で
心拍を回復させたりするのに、他では使えなかったりして
「ナゼ?」ってなること。

つまりはクリアーの仕方が1通りしかなく、もし違う方法で
患者を救ったとしても物語として問題はないのに、
それでも強制的にそうさせられてしまうという点。

ここでプレイヤーは少なからず、
「パズルを解かさせられている」感覚に陥ることでしょう。

決して患者と向き合っているのではない、
そう感じてしまう人も少なくないのではないでしょうか。


・Wii版とDS版の違い

ヌンチャクのアナログスティック(8方向)で医療器具を
選択することで、直感的に且つ素早くプレイヤーの考えを
反映することができるようになりました。

この部分が最もDS版と違い、操作性の向上が見られ
つまりゲーム的に面白くなっている部分と言えるでしょう。

また、Wii版で販売元が最も売りにしているのは
「難易度がいつでも変更可能」なことです。
それにより、かなりクリアーまでは辿り着きやすくなっています。

ちなみにDS版との違いを案内しておきますと、
絵が変化しています。Wii版のキャラデザインは、
ペルソナ3の方が担当しています。

ここは好みですので、DS版が好きだった人には残念かもしれません。

もう一つの売りである「もう一人の主人公」、
女性キャラが活躍する場面は殆ど御座いません。

約10ステージを1チャプターとし、
全6チャプターにつき1ステージしか
女性キャラ用のステージが追加されて御座いません。

(クリアー後のおまけステージは、どちらの主人公でも挑めますけどね)


・制作期間が短かった?

最も残念だったのは、物語が「打ち切りアニメ」に
なってしまっている点。チャプター5から6に移る時、
小説文庫本1冊分の物語があるのですが、全て黒バックに
文章で飛ばされてしまいます。

その間、一切ゲーム的な展開はナシ。
物語の核心に迫る部分なのに、イチバン盛り上がる展開の所なのに。
このブログのように文章オンリーで飛ばされちゃうんですよ!!

同人ゲーじゃないんだから。

これはDS版でも同じようです。
そして、その手落ちをそのままWii版で解消しなかったのは
アトラスの裏切りだと言い過ぎても過言ではないでしょう。

「売れないだろうから、スタッフを割かなくてもいいよ」と
判断した管理職の言葉がありありと浮かびます。

組織としては正しいかもしれませんが、
これでペルソナ3フェスが面白くなかったら
私は怒ると思います。


・面白くなかった?

いえ、面白かったんです。
最後はそこを誤解なきよう伝えたく思います。
遊んだけどレビューを書かないものは沢山あります。

なぜならオススメできる点がないから。
ということは、このゲームにはオススメできる点があるのです。

Wiiのソフトラインナップは、まだまだ弱いです。
GC用に開発された「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」の
クリアータイムが40〜60時間でしょう。

それくらい長く遊べるゲームは他にはないと思います。

ならば、カドゥケウスという選択肢もありではないでしょうか。
手術アクション、ありえない「超執刀」という力を使い、
時間の流れを遅くしている間に処置を施す……。

神のごとき力を奮う医者になってみてもいいかもしれません。